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ライター冥利に尽きる出来事

フリーライターとして活動をしていると、多種多様な取材・執筆対象と向き合い、取引き先が多ければ多いほど仕事のマンネリ化とは無縁です。割のいい仕事は有難いものの、それがまったく興味ない分野や苦手意識がある内容だと「プロの仕事ができるだろうか?」プレッシャーがかかり、本来楽しいはずの仕事が苦痛にさえなります。それとは反対に割が悪いと感じつつも、書きたい分野、意義深い内容だと「ぜひさせてください!!」思わず口を衝いて出ることでしょう。

気が進まなかった仕事でも、原稿を書き上げてメディアの記事や広告ツールとして形になったときの達成感は格別なものです。「いい記事を書いてくれました」と編集者から言われたり、「イメージ通りのコピーです」と広告ディレクターからほめられたりすれば大きな自信になり、俄然モチベーションが上がります。

先日、私にもそんな出来事がありました。編集者や広告ディレクターなどの仕事依頼者ではなく、記事の取材対象者の方から感謝の言葉をいただきました。

年末に「ひきこもり」の支援施設を取材し、その記事が年明けに複数のニュースサイトに掲載されました。この記事はメディアから依頼を受けて書いたものではなく、私がメディアに記事提案をしたもので、私が書きたいテーマでした。「ひきこもり」はわが国特有と言っていいほど海外では概念化しにくい社会問題で、予てから関心がありました。ひょんなことからこの施設職員の方とご縁ができ、その方自身ひきこもりの経験があって、その支援施設を利用して社会復帰したことを知り、そのことを記事にしたいとニュースサイト編集部に提案したところ、承諾をもらいました。記事の中で2月に開催するイベントに触れ、個人的に興味があったので自ら申し込みをして当日訪れました。

初めて自分で自分をほめたい心境

イベント会場を訪れると、上記した施設職員の方と一緒に取材をさせていただいた施設理事長がいらしたので挨拶すると、予想を上回る記事掲載の反響に対する感謝の言葉をいただきました。記事がWeb上にアップされた直後から問い合わせの電話が立て続けにあったそうです。九州など遠方からの電話もあり、中には「ひきこもり」支援施設の存在を記事で初めて知る、ひきこもり当事者家族もいて、その家族が住む地域で支援を受けられる機関を案内したとのことでした。自分の書いた記事がひきこもり当事者家族の背中を押したことに大きな喜びを感じつつ、同時に専門の支援機関の存在を知らず、八方ふさがりになっていたその家族のことを思うと胸が痛みました。

当イベントは定員80名でしたが、問い合わせが多く、会場の最大収容人数の110名に定員を増やしたもののまだまだ足りず、多くの参加希望の方々を断ったそうです。当日、予約を入れずに直接会場を訪れる人もいて、入場を泣く泣く断る職員の姿も目にしました。

会場に来られた方は、ほとんどがひきこもり当事者ではなく、その親だとお見受けしました。50代60代と同じくらい、70代80代それ以上とも思える高齢の方も来ていて、「8050問題」(=80代の親が貯金や年金を取り崩しながら、50代のひきこもりの子どもを養う、ひきこもりの高齢化)の現実を目の当たりにしました。

約3時間に及ぶ長丁場に関わらず、途中で席を立つ人や居眠りをする人もなく、専門家の話を一言一句聞き漏らさぬよう、前のめりになりつつうなずく様子が窺えて、藁をもすがる思いでこの会場に来られたと思うと、「この社会問題を何とかしなければ」せん越にもそんな思いが込み上げてきました。

こんな記事を書きたいと編集部に提案し、取材執筆した私の記事を読んだ人たちがこの会場に足を運び、専門家の貴重な話を自分の知識として生かそうと必死に聞いているのを見て、我ながら社会的意義のある行動をしたと、初めて自分で自分をほめたい心境になりました。

書きたい記事が書ける、そんな仕事を一つ持つ

人は自分自身の利益よりも、自分の取った行動が他人に喜ばれたり、社会に役立ったと実感できたりしたときに大きな喜び、幸せ、充実感を抱き、自分の人生をより前向きに、より良く生きようとします。私にとって「ひきこもり」支援施設の取材執筆がまさにそうで、自己肯定感を高めてくれるものでした。

好むと好まざるに関わらず、依頼者の要望に応え、執筆業務を遂行するのがプロのライターの務めです。時には、気乗りしない仕事や苦手分野の仕事をしなければならないこともあります。そんな仕事ばかりだと自己肯定感は養われず、ストレスが溜まります。それでも頑張ってやり続ければ、いつかそんな仕事も好きになる。好きになるまで一心不乱に仕事をせよ。そんな仕事哲学もあると思いますが、それでメンタルに支障が出ては元も子もありません。

やりたい仕事だけしかしない、そんな羨ましい境遇のライターは極一部だと思います。生活の糧を得るために辛くきつい仕事もこなしつつも、ライターとして取り組みたい、楽しい、やりがいを感じられる仕事を一つでも持つ。その仕事が自己肯定感を養ってくれて、プロの書き手としての誇りを持つ手助けをしてくれるものと考えます。

そういった仕事は、待っていても向こうからやって来るものではありません。書きたい媒体を探して自ら売り込んでください。無償でする必要はありませんが、本当にやりたい仕事なら、自ら報酬を下げてでも書きたい気持ちを相手に伝え、熱意でその仕事を獲得してください(報酬を下げて受けるという意味ではなく、報酬を下げてでも受けたいその気概を相手に示すことが大事です)。

私たちライターの仕事を突き詰めていけば、「情報をより良く、文章で伝えることで社会に貢献する」ことだと考えます。私自身今回の取材執筆でこのことを実感でき、ライターという仕事の本質に触れたように思います。ライターとしてライターソムリエとしてさらに精進していこうとモチベーションが上がっています。

【参考記事】
「ひきこもりを経験したから分かる」社会復帰した男性、いまは支援する側に
「8050問題」の現実
https://maidonanews.jp/article/14809869

【関連ブログ】
ライターという「人種」の人生における特権
https://www.writer.co.jp/writer-race/

 

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