ライターと相性が良いとは、具体的にどういうことか?
「ライターの選定に考慮すべき観点は、執筆案件および担当者との相性」と弊社サイトTOPページの一番目立つところに記していることからも、弊社は相性を一番に考慮します。ライターを探したり選んだりする際、取材や執筆する分野や媒体の経験を頼りにする人がほとんどです。仕事(=取材執筆や媒体)の特徴、ライターに取材・執筆の指示を出して原稿のやり取りをする人(=ライター依頼者ご自身)の性格や仕事環境、好みまで考慮してライターを選定することはないと思います。「実績と知識あるライターに頼めば、いい原稿を上げてくれる」と尤もらしい考えが頭を支配するのです。しかしそうしてライターを選定すれば、どうなると思いますか?
経験豊富なライターを見つけることができたと安心するのはこの時だけです。いざ仕事をしてみると「取材も執筆もそつなくこなしてくれた」しかし想像していたのと違う。「自分流に固執していてやりにくい」「こちらの指示に素直に従ってくれない」「アドバイスは有難いが、求めていない」「レスポンスが遅い」「依頼者としてリスペクトされていない気がする」等々と不満が噴出します。しかし、そのようなライターを選んだのは依頼者自身です。
時間をきっちり守り、自分の指示に素直に従ってくれるライターが上記した依頼者には好みで、本来ならば、そんな資質を備えたライターを選定すべきです。しかしそのことを考慮せずに、案件の実績ばかりに気が行っていたがために期せずして自分と相性の悪い(=好きでないタイプ)のライターを選定してしまったのです。
良いライターも悪いライターも依頼者によって異なる
上段でライターとして実績や実力はあるが社会マナーが欠落している人を例に挙げました。依頼者によってライターに求めることや重要視する点は異なり、他の人には何とも思わないことが、その依頼者にとってはとても気になることもあります。「指示したことだけしてくれればいいのに」と思う人もいれば、それを「ひと手間加えてくれた」と肯定的にとる人もいます。多少レスポンスが遅くても「良い原稿を上げてくれれば何の問題ない」と考える人もいます。
これまでライターに依頼したことが無かった人にとって、自分流で仕事を進めるライターを心強いと感じるかも知れません。ライティングのイメージが明確にあって、それを指示しているディレクターに対し、ライターが自分のアイデアを加えた原稿を出せば有り難迷惑になるでしょう。
前者の場合でも人によっては「こちらの指示通りにはしてくれないんだ」と固定観念ができ、それが原因でライターに依頼することが無くなるかも知れませんし、後者の場合でも「そんな発想もあるのか」と好意的に受け止め、それを採用する懐の深いディレクターもいるかも知れません。人の受け止め方、好みは人それぞれなので、Aディレクターにとって良いライターがBディレクターにとっても良いとは限らないのです。
依頼者の立場や能力によって、ライターの選定基準は変わる
次に案件の相性についてお話します。C社の社長インタビューで、社長の人となりを記事にする場合、C社の属する業界の知識あるライターに固執する人がいますが、業界知識は不要です。理想としては、インタビュー対象の気分を乗せながらどんどん相手の懐に入っていき、本音や面白エピソードを引き出すのが得意で、それを依頼者のニーズに合わせて原稿化できるライターです。
取材に同席し、ディレクター(=ライター依頼者)自身が取材対象者のことをよく理解していて、ライターと一緒に取材するケース(そのような特徴の案件)であれば、ディレクター自身が仕事のしやすいライターを選定するのがいいでしょう。なぜならディレクター自身が取材もライターもコントロールできる立場にあるからです。
コントロールはしやすいものの面白味ある記事が不得意なライターと、コントロールはしづらいが面白味ある記事が得意なライター、どちらが適当かを判断するのはディレクター自身です。要は、ディレクター自身が、その仕事に何を求めるかで選定するライター像は変わってきます。
ライターへのリスペクトは必要不可欠
これまで依頼者側の視点で「相性」を述べてきましたが、ライター側の視点で考えます。依頼者にとって「相性がいいライター」とは「一緒に仕事をしたいライター」ということになると思います。ただライターも依頼者に対して同じ思いだとは限りません。相性がいいと思っているのは依頼者だけで、ライターにとっては報酬を頂いているので、本当はその依頼者に苦手意識を持っていて仕方なしにやっているのかも知れません。
依頼者の方への進言です。好き嫌いは相手(ライター)が決めることなので、どうしようもありませんが、相手をリスペクトする気持ちは意識的に持ってください。リスペクトの気持ちを忘れたとき、相手のモチベーションが下がり、それまでと働きぶりが変わるかも知れません。例えば、費用的に厳しい依頼を引き受けてくれたライターに、あれもこれも遠慮せず頼むのは避けたほうがいいです。費用に見合った注文はとても大事だと考えます。相手がその費用に対してどう思っているか(満足or妥当or不満)、相手の気持ちを想像し、その気持ちに配慮することはとても大切です。
最後に私の経験談になりますが、依頼者からリスペクトされていない、というか理不尽な扱いを受けたことをお話しします。大手企業社内報に掲載する社長のインタビュー記事を取材執筆するライターの手配を受注しており、ライターも費用も固定でした。次号の同記事はページ数(文字量)が半分ほどになるという理由で、依頼者である制作会社ディレクターから減額交渉されそれに応じました。しかしライターの納品原稿を確認したところ、ページ数(文字量)はこれまでとは変わっていませんでした。そのことを伝え、依頼者も把握したのですが、「すでに先方(企業)とは減額した費用で取り引きが終わっているのでその(減額した)費用しか出せない」と言われ、話の前提が違うのでそれはおかしいと訴えましたが一方的に押し切られました。
ライターには普段通りに対応してもらったので通常の費用を支払い、弊社にとって赤字の仕事になりました。弊社としてはその取引きが無くなることを避けたかったので執拗に訴えることはありませんでした。しかし、その後も理不尽なことがあり、それを避けるために契約書を作成したのですが、先方はそれに応じてくれずこちらから取引きを解消しました。手配したライターは無難に仕事をこなしてくれていたので、制作会社にとって自分で自分の首を絞める結果になったと考えます。
【関連ブログ】
実績に囚われないライター選定
https://www.writer.co.jp/jissekitorawarenai/
依頼者にとって理想的なライターとは
https://www.writer.co.jp/risouwriter/
☆↓ライターを探している担当者さま
https://www.writer.co.jp/writer-coordination/
☆↓仕事を探しているライターさま
https://www.writer.co.jp/message1/
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