AI時代に選ばれるライターの条件
(ライター依頼者およびライター向け記事)
近ごろの当ブログのテーマは、どうしてもAIに関することになりがちです。AIの進歩は目覚ましく、私たちライター業を営む者としては、前向きにとらえつつも脅威であることは否めません。私の一番の懸念は、書くべき内容、落としどころが明確で、完成イメージがある(ライターに依頼する立場の)人であれば、ライターに依頼するよりもAIを使って自分で文章作成するほうが確実にイメージ通りのものになるという事実です。
しかし、いくらAIを使ってそれらしい文章仕に上げたとしても、その文章が読み手や目的に対して本当に機能しているかどうか判断できていない”文心”のない人によるものであれば、生成AIは何の武器にもならないだけでなく、むしろ害にすらなります。それに気づかないまま使い続けるケースは、今後クリエイティブの現場で起こってくるかもしれません。
私の肌感覚ですが、ライターに依頼するクリエイティブディレクターや編集者でも、意外と”文心”のない人が多いです。記事の完成イメージがあったとしても自分で記事を完成させるのは得意でないかもしれません。そう言ってしまうと、冒頭の私の意見と矛盾してしまいますが、今後クリエイティブの現場はAIの活用によっていろいろな矛盾が生じてくるのではないでしょうか。
AIの黎明期とも言える現在、仕事を依頼されるライターであり続けるためには以下の3つを実践することが必須になってくると考えます。
①AIを使いこなす
②過度にAIに頼らない
③インタビュー力、ヒアリング力を磨く

①AIを使いこなす
「AIは使えない(機能しない)」と抗う時期はすでに過ぎました。このような姿勢でいるライターには、新たな仕事依頼は来なくなります。依頼者もライターが当然AIを活用して記事を完成させているのだろうと考えます。そうなると、これまで大目に見られていた表現や展開のミスは、ライターとしての資質の低さととらえられ、粗い原稿は全否定されるようになります。これまで以上にクオリティを求められることになるでしょう。
それから、ライターが効率よくインタビュー取材や執筆しやすいように情報を整理し提供してくれていたディレクターなどのライター依頼者の仕事が少々雑になったり内容の不足になったりする可能性があります。ライターがAIを使いこなしているという前提であれば、それもうなずけます。AIを使わないライターにとっては大変労力がいる仕事となり、費用や納期などの条件が見合わないと感じるかもしれませんが、それはAIを使っていない人の責任にほかなりません。
ライターとしてAIを使いこなすとは、AI使用することの弊害を理解し実践していることも当然含まれます。最も気をつけるべきことは情報漏えい、そしてハルシネーション(最もらしい虚偽の情報)に細心の注意を払うことです。AIの仕組みや特性を理解したうえで、安全に使わなければ大きな代償を払うことになると、ライターは強く留意すべきです。
②過度にAIに頼らない
ライターとしてAIを使いこなすことの大切さを述べましたが、ライターとして過度にAIに依存してはライターでなくなります。ライターの仕事とは、与えられた情報から本質を見い出し、それを依頼者の要望に合わせて文章化することです。情報をどうとらえ、本質を見い出していく工程をAIでしてしまうと、それはライターではなく「文章生成AIのオペレーター」です。過度にAIに頼って原稿作成してしまうと、確実に筆力というか、文章を考える力がみるみる落ちていき、AIがないと書けなくなります。
依頼者のAIに対するとらえ方もさまざまでAIを完全否定するところも一定数いることでしょう。また情報漏えいや著作権侵害、ハルシネーションを恐れるあまり、AIの有効性を認めつつもAI使用を禁止する依頼者もいることから、AI使用をせずに執筆するケースも想定されます。そのためにも日ごろから(文章作成における)過度なAI使用はやめ、“丸腰”でもライターとして仕事ができるよう、筆力を維持、向上するトレーニングはこれまでと同様に惜しみなく続けてください。
③インタビュー力、ヒアリング力を磨く
現在のAIは、質問や指示に対してはそつなくこなします。しかし目の前の相手に対して、能動的に話を引き出すことはできません。AIを使えば、ライターでなくとも事前にインタビューの質問項目や掘り下げるべき事柄を押さえて、インタビューのシミュレーションができます。しかし、”文心”のない人がそれをすれば方向違いのものになります。
大手広告代理店など資金力ある企業はAIシステムの開発を積極的に進め、外部委託の経費削減に努めていますが、インタビュー取材を伴なうライターへの依頼は経費削減の対象外と位置づけられています。既存の情報や与えられた情報からの執筆はAIがし、自ら情報を発掘して執筆するインタビュー取材は、これからもライターの専売特許であり続けます。
これまでは通用したクライアントに対してのパフォーマンス的なインタビュー取材、ヒアリング取材は今後通用しません。良い雰囲気で話が盛り上がり、取材単体として一見成功したように思えても、原稿のクオリティを左右する情報の採掘ができないと良きライターの基準から外れてしまいます。それはAI普及以前からのことですが、これからはより一層厳しくなります。
インタビュー取材のハードルは高くなりますが、それを越えるためにAIを活用するのです。そう考えるとAIはライターから仕事を奪う存在ではなく、ライターをよりプロフェッショナルに育て、ライターのステイタスを上げる存在と言えます。上記したようにAIでインタビューのシミュレーションを事前にしておけば、インタビュー取材やヒアリング取材のクオリティは確実に上がるはずです。
AIはライターにとって「諸刃の剣」です。ライターの雑務を劇的に削減できる一方で、特定の「ライター案件」も削減します。しかし、プロのライターだからこそこなせる執筆案件は無くなりません。この執筆案件の争奪戦になることは容易に想像できます。これに勝利するのは、これまで述べてきた3つの行動を実践するライターです。見えざる相手(ライター)と切磋琢磨するつもりで多くのライターが自己研鑽し、プロフェッショナルとしての底上げができれば、「社会にライターは不可欠」と再認識され、「ライター案件」の総量が再び増加に転じるかもしれません。期待を込めて。
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