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生成AI普及で浮き彫りになったライターの役割

(ライター向け記事)

ライターの役割と言えば、特定の情報や話を読者ニーズに合わせて文章化(=記事化)することが最初に浮かびます。しかしこれはライターの仕事の一部に過ぎず、すべてではありません。特定の情報や話をまとめるのは生成AIが最も得意とするところで、これがライターの最大の役割とするなら、ライターという職業に未来はありません。

与えられた情報を読者や依頼者のニーズに合わせて書き分けることこそプロのライターの役割でもありますが、生成AIを使えば文章が苦手な人でもそれらしい文章にまとめることができます。生成AIが普及した社会にライターは不要か? 決してそんなことはありません。

上記した「特定の情報や話」とは、第三者が用意した資料や音声データのことを指します。言い換えれば、書き手でない第三者のセンスで収集された情報です。

ライターにできて生成AIにできないのは取材です。生成AI黎明期の今、ヒアリング取材・インタビュー取材こそが、ライターが最も力を入れるべき磨きをかけるべき業務です。

インタビュー取材は単なる質問ではなく情報の採掘

現在普及している文章生成AIは、実際にある(WEB上にある、または第三者によって与えられた)情報をもとに文章作成をします。ライターがインタビュー取材をするように能動的に相手から情報を引き出すことはありません。例えば、A社の社長のインタビュー記事を生成AIで作成する場合と、ライターが作成する場合で考えてみましょう。

ライターを起用せずに生成AIを使用して記事作成する人、編集者やディレクターを含めたライター以外の人を「非ライター」とここでは表現します。非ライターは文筆業務に明るい人からそうでない人までを含め、その平均値的なビジネスパーソンをイメージしてください。

非ライターは、社長インタビューの質問案を考えて、それに則してインタビュー取材を進めます。そこで得たやり取りの音声データをもとにプロンプトを工夫しながら生成AIを使って記事を完成させます。

いっぽうライターも、非ライターと同じように社長インタビューの質問案を考えて、それに則してインタビュー取材を進めます。ライターが最も注力しプロフェッショナルとして生成AIと差別化される領域は、いかに話を深掘りして有益な情報を引き出せるか。その引き出した有益な情報をいかに有効的に記事に盛り込めるかだと私は考えます。

将来、身体を持った「フィジカルAI」が登場し、AI自らが取材をしたとしてもライターほど取材の深掘りはできないでしょう。AIには心や感情がないからです。ライターが取材で行っているのは単なる「質問」ではなく「情報の採掘」です。相手の言葉の端々に隠れた本質を察知し、予定調和な回答を壊して真実を引き出す力はAIには真似できません。

深掘りをしないと本質は見えてこない

インタビュー取材するにあたり、以下のようなことを感じたことはないでしょうか? 

まったく畑違いの分野に転職し成功したB氏という人物を取材対象に記事作成することになったとします。B氏は多くのメディアに取り上げられていて、これまでの歩みやエピソードをネットでおおよそ知ることができます。しかし転職の動機が、どの記事を読んでも触れられていない、触れられていても言葉足らずで共感ができないものばかリです。理由として、以下のようなことが考えられます。

・記事に盛り込むほどの大した動機でもない。
・事情があって触れないでほしいと取材対象者から指示があった。
・読者の共感を得られないだろうと筆者の判断で触れていない。
・触れてはいるが、共感を得られるような内容になっていない。

おそらく上記した4つのどれかに当てはまるのではないでしょうか。B氏という人物を語るうえで「転職の動機」は外せません。しかし上記のような事情で、転職の動機に触れられていなかったり、共感を得られない書き方であったりして読後感が悪くなっているのであればインタビュー記事として問題です。生成AIが共感を得られるよう文脈で何とかすることもできるかも知れませんが、問題の本質はそこではありませんし、それを良しとするならライターの存在意義を自ら否定するようなものです。

一番の原因はライターの取材が深掘りできていない、このひと言に尽きます。「情報の採掘」ではなく単なる「質問」で終わっている可能性が高いと言えます。何としてでも筆者自身が納得する動機を見い出してやろうと、そんな気概で取材をすれば納得感のある内容にたどり着けるはずです。

自身の心の反応や抱いた感情に目を向け言葉化する

2番目の「触れないでほしい」と取材対象者が示す対象は、動機そのものではなく、それに付随する経緯やエピソードであることが多いです。動機とはその人の意思であり、心の動きであり人格を反映するもの。読者が最も知りたいところであり、ライターが最も心血を注ぎ掘り下げるところです。触れてほしくないところに触れずに書く余地は多分にあります。しかし話を深掘りされておらず情報が薄いがために、取材対象者の「触れないでほしい」という指示にあらがうことができないのです。

例えばこんなケースです。前職に遣り甲斐を感じていたものの、些細な人間関係のトラブルで退職。同じ職種の仕事に就こうとしたがそれが叶わず、たまたま知人に紹介された職に就くと、それが思いのほか自分に合っていた。このような場合、取材対象者は、前職での人間関係のトラブルについて記事で言及されることを敬遠し、転職の動機について語りたがらなかったり記載しないでほしいと懇願したりすることがあります。

「転職動機」について、それ以上深掘りせず話を終わらせているのです。しかし話を掘り下げていけば、取材対象者自身が忘れていた遠い記憶がよみがえってくることもあります。ことの成り行きで転職したと思っていた職業が、実は小さな子どもの時になりたかった職業であったことを取材時に気づくかも知れません。その話をたどっていくと、どんどん展開され、思いもよらぬドラマチックなストーリーが待ち受けているかも知れません。その情報は紛れもなくそのライターが独自に採掘したもので、生成AIはもちろん他のライターにもたどり着けなかった非常に有益な情報です。

それを聞いた時のライター自身の心の反応や抱いた感情は、そのライターにしか味わえません。その感覚を文章化するのです。生成AIは感情がないので自身の感情を表現することはできず、心の琴線に触れるような内容や表現を用いたとしても確率論的に単語を羅列しているだけに過ぎません。読者の取材対象者に対する思いは、取材ライターの感情を通して感じるのです。そう考えると、生成AIがライターの代替になると考えること自体がナンセンスのように思えてきます。

とは言うもののAIの進歩は目覚ましく、これまで私が述べてきたライターの優位点すべてを凌駕するAIが、近い将来に現われるかも知れません。しかし、効率や正解を超えて「それでも人間のライターがいい」と願う社会のニーズがある限り、泥臭い対話と自らの感情をたよりに文章を紡いでいく。それこそが、ライターにできる最も人間らしい、そして唯一の矜持であると考えます。

【関連ブログ】
AI時代のライターに必要なのは執筆力よりインタビュー力
https://www.writer.co.jp/interviewpower/

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